中国 福州から台湾 南竿島への小三通フェリーに乗船(2025/8/17-18)

中国

2025年8月現在、中国-台湾間の定期航路の運航状況は以下です。

  • 中国本土から台湾本島への定期航路はない
    • 以前は基隆-厦門航路などがあったが、コロナ以降なくなったらしい
  • 中国本土から台湾 金門島へのフェリーはあるが、金門島から台湾本島へのフェリーはない
  • 中国本土から台湾 馬祖列島、馬祖列島から台湾本島はフェリーがあり、これが中国大陸から台湾本島へ海路で移動できる唯一のルート

中国大陸から馬祖列島へのフェリーは福州の琅岐港と黄岐港の二か所から出ています。うち、福州市街から近いのは琅岐港。琅岐港から馬祖列島 南竿島へのフェリーは一日2便です。

出航時刻船籍運賃チケット予約方法
10:00中国(福州程泰)170元WeChat
13:30台湾(南北海運)220元/1,000台湾ドルウェブ

最新の情報は「馬祖国家風景区観光情報サイト-小三通航路」から確認できます。「小三通」とは、中国大陸と台湾側の離島(金門県・馬祖列島)を結ぶルート全体のことを指します。「通商・通航・通郵(=3つの“通”)」 の小規模な交流という意味です。

8/17 フェリーチケット予約

中国からの出国予定は明日18日。

10時発の中国船籍フェリーのチケットは“福州港马尾琅岐客运站”のWeChatアカウントから買えるようなのですが、僕の携帯からだとタイムアウトになってしまい予約できません。

それほど人気のある路線ではないため売り切れることはないと思いますが、WeChat上に「チケットは前日までに購入すること」という注意書きがあるのが気になります。入出国にともなう事務手続きとかで前日購入が必須だとまずいので、念のため今日のうちに直接チケットを買いに行くことにします。

琅岐港の百度地図での地名は”马尾琅岐对台客运码头”です。今いる福州南駅から港までは30kmほど。今日は時間もあるので公共交通機関で行ってみます。

地下鉄とバスで港へ

市街から港まではバスがあり、2-3時間間隔で時刻表に従って運用されているようです。百度だと始発停留所以外の発車時刻がわからなかったため、少し遠回りですが始発停留所まで行ってバスに乗ることにします。

福州南駅から地下鉄1号線、4号線、2号線と乗り換えて45分ほどで鼓山駅へ。地下鉄駅を出るとすぐのところに小さなバスターミナルがあります。

8:15発の201路に乗車。9席の小さなバスです(5元、約100円)。

琅岐港は大陸本土ではなく琅岐島という島の中にあり、本土とは橋でつながっています。

島にはちょっとした高層住宅街もあります。生活の気配がないので鬼城(ゴーストタウン)かと思いきや、何人かの乗客はそこで降りていきました。

バスに一時間ちょっと揺られて、9時半過ぎに港に到着。ターミナルまで来たのは僕含めて3人だけでした。

フェリーチケット予約

チケット窓口で明日の便について確認すると、どうも明日は13:30発の船しかないらしい。仕方がないのでその船を予約しました。できれば今日チケット発券まで済ませたかったのですが、発券は出航90分前からしかできないとのこと。

確認したところチケットは当日でも出航30分前までなら買えるそうなので、結果として前日に来る必要はありませんでした。

チケット窓口では英語は通じないものの、Google翻訳を通してもわかるくらい丁寧な中国語で対応してくれました。

帰りのバスは台湾から到着するフェリー時刻にあわせて11時半。待合スペースで作業しつつしばらく待ちます。

11時過ぎに台湾からのフェリーが着くと、乗客と思しき数人がターミナルから出てきました。乗客これだけか……過疎路線だな。

11時半にやってきた路線バスで街へ帰ります。来た時と同じ運転手さんで乗客は僕だけでした。

ホテル前の屋台で食事

昨日から泊まっている宿は福州南駅の目の前にある「ホームインビジネスホテル」で料金は一泊約4,500円。目の前に屋台街があるのと、ランドリールーム(無料)の洗濯機の台数が多くていい感じです。

夜になるとすぐ近くの通りに屋台が出て賑わいます。

海沿いに来たので海鮮的なものを食べたいなと串焼きを適当に。一本一元~と看板が出ているので安いと思ったら、一元のめちゃ小さい串がセット売りされている感じでした。

これで59元(約1,180円)なので屋台といっても安くはない。

8/18 フェリーで南竿島へ

今日は13時半のフェリーで馬祖列島の南竿島まで移動します。

フェリーチケット発券

昨日、港でチケットを予約した時には「12時くらいに来て」と言われていたので、11時過ぎにホテルを出発。

昨日は港まで公共交通機関で合計2時間くらいかかりましたが、今日は荷物もあるのでタクシーにします。車は30分ちょっとで港に到着。運賃は81元(約1,620円)でした。

チケットを購入しようと窓口へ行くと、「船は15時発になったのでしばらくその辺で待っとけ」と言われます。今日の係員さんは英語が通じる人でした。

改めて13時半に窓口へ。パスポートチェックに少し時間かかりましたが、無事チケットを購入(220元、約4,400円)。奥の待合スペースで出航までしばらく待ちます。

南竿島行きフェリーに乗船

14:40ごろ改札が始まりました。改札の後、手荷物検査と出国審査をして乗船します。乗客は20人くらいで、外国人は多分僕だけです。

埠頭で船の写真を撮ろうとしましたが、全体の写真撮影はNGだそう。

船は定刻通りに出航。スピードボートなので航行中はデッキには出られません。しばらくはのんびりと湾内を走り、15分ほどで台湾海峡へ。

中国近海の漁場だか養殖場を過ぎると船はスピードを上げます。この辺の漁業権てどうなってるんだろう。

そこそこ波はありますがあまり揺れません。目的地の南竿島はもう左手前方に見えてます。マジで大陸のすぐ近くだな。

出航してから一時間ちょっと、16:10ごろに南竿島に到着しました。

ここで台湾側の入国審査と税関があります。ゲートの脇に置かれた入国カードに記入して入国審査へ。審査では特に何も聞かれず、四カ国目 台湾に入国です!

南竿島へ到着

港を出るとすぐセブンイレブンやファミリーマートがあって驚きます。ですが、それほど観光地化はされておらず長閑な小島って雰囲気です。

今日のホテルというか民宿は港のすぐ近くに予約しています。港から送迎もしてくれるそうなのですが、すぐそこなので歩いていくことに。

予約したのは「Lian-Yuan Homestay」で一泊1,800台湾ドル(約8,800円)。中国本土と比べて一気に値段が上がりました。離島のせいか個室だとだいたいこれくらいの金額にはなるようです。

ホームステイということでゲストハウスっぽい民家を想像してましたが、アパートらしき建物の半フロアを宿泊用に貸し出している形です。同じフロアのもう半分には普通に住んでる人がいて、ドア全開で料理作ってました。

あらかじめ契約したeSIMがつながらないなと思ったら、ウェブサイト上からパスポートでの実名登録が必要でした。

少し休んだ後、島の目抜き通りを散歩します。ホテルの隣にも港とは別のファミリーマートがあります。

海沿いにはスタバも。周辺はそこまで観光地化されてはいないんですが、この辺だけでファミマ二軒、セブンイレブン、スタバがあるので変な感じです。

ホテル一階の食堂で夕食。レビューで「島で一番おいしい」と書いてる人もいて確かに美味しいのですが、海鮮炒飯、魚肉スープ、ビールで270台湾ドル(約1,300円)と中国本土の金銭感覚だとちょっと高く感じてしまいます。

明日は南竿島をバイクで一周します。