ニイハオ!今日は南竿島をバイクで一周します。
バイクレンタル
バイクのレンタルはホテルでお願いしました。おそらく馬祖列島全体で協定価格があり、僕が借りたところはどこも一日500台湾ドル(約2,500円)でした。
この料金はガソリン代込みで、返却するときの給油は不要です。島はそれほど広くないため途中で給油しなくても一日走り回れると思います。
貸してくれたバイクは台湾のメーカー SYM(三陽機車) の Vivo125。排気量は名前の通り125ccです。

台湾にも50ccの原付区分はあるらしいのですが、レンタル店ではまったく見かけません。そのため、台湾で普通にバイクに乗る場合は日本の二輪免許(小型以上)が必要です。
台湾はジュネーブ条約に加盟していないため日本の国際運転免許証は使えず、運転免許証の中国語翻訳を携帯する必要があります。日本で翻訳を準備する場合、JAFでオンライン申請してコンビニで印刷できます(4,400円+印刷代)。
ただ、離島とかだと免許の種類などいちいち把握していないのか、今回は国際運転免許証の表紙しか見られませんでした。
島全体に交通量はあまりないですが、傾斜が結構急なのと、たまにオービスがある(島の人によるとダミーじゃないらしい)のでスピードには気を付けましょう。
運転できない場合、台湾好行という会社が観光スポットをめぐるツアーバスを運行しているのでそれに乗ることもできます(300台湾ドル)。
北海坑道 (昼)
台湾の馬祖列島(南竿郷)にある北海坑道は、1968年に「北海計画」の一環として建設された軍事用地下水路トンネルです。硬い花崗岩の岩盤をダイナマイトと兵士の手作業のみで掘削し、約820日をかけて完成させたこの施設は、当時、上陸用舟艇や小型艦艇を敵の砲撃や悪天候から隠蔽するための地下埠頭として機能していました。
坑道内は「井」の字型に水路が交差しており、全長は約700メートル、高さ約18メートルにも及びます。現在は観光地として開放されており、干潮時には遊歩道を歩いて見学できるほか、満潮時や夜間にはボートでの坑道巡りが可能です。特に夜間は、水面が青く発光する現象「藍眼涙」が観測できる貴重なスポットとしても知られています。

入場は無料で、ボートに乗る場合のみチケットが必要です。僕は事前に昼間のチケットをTrip.comで購入しておきました(約740円)。
夜間のチケットはTrip.comだと当日購入はできませんが現地に行けば買えます。夜光虫のピークは7月末くらいまで。8月後半の今でも数は減っているもののまだ見られるらしいので、今夜のチケットを購入しました(350台湾ドル、約1,700円)。

ボートは15分おきの時間指定になっています。この時間に来たのは僕一人だけでしたが普通に出発してくれました。ボートは手漕ぎで、他に誰もおらず静かな坑道内をゆっくりと進みます。雰囲気があってとてもよい。


ボートから降りた後は坑道を歩いて回ってみます。歩いたほうがボートよりも早いくらいです。

大漢據點
北海坑道のすぐ隣にある軍事拠点の遺構で、途中までですが中に入れます。

遠くにうっすらと岩礁(鞋礁?)が見えます

夫人珈琲店
ここから島を一周するため、のんびりと海岸沿いを走って北西のほうへ。
港の周辺はのどかな感じでしたが、島の端とか高所には現役の基地もあり立ち入り禁止になっています。中国大陸も見えるくらいですし民主主義の最前線であることを実感します。


途中、レビューがよかった夫人珈琲館というカフェへ。入場料が150台湾ドル必要ですが、飲食するなら同額分が割引になります。

海鮮手工魚麺とアイスコーヒーで500台湾ドル(2,450円)とちょっと高め。麺はパスタっぽくもありちゃんぽんぽくもありラーメンぽくもある不思議な感じですが美味しい。

応対してくれた女の子、店員かとおもったら長期滞在している宿泊客でした。その飼い犬。


藍眼涙生態館
夜光虫 藍眼涙に関する博物館です。博物館と言っても広くはなく、小さなシアタールームと藍眼涙の現物展示があるだけです。

チケットは350台湾ドル(約1,750円)。購入するときに解説は中国語のみで大丈夫か聞かれます。シアタールームの次の上映が15時からということで少し待ちます。
シアタールームの入口。馬祖の伝承にちなんだイメージ画像なんだと思いますが、ちょっと世界観違いません?

謎のゆるキャラもいてちょっとカオスです。

シアタールームに入ると10分くらいのイメージビデオを見せられます。ビデオは馬祖の伝統的な感じ……ではなく入口イラストの世界観のままで、描かれていたキャラは全員出てきました。
ビデオの後はちょっとした記念撮影タイムをはさみ、隣の部屋に移動します。机の上にシャーレが並んでおり、この中に藍眼涙が展示されているよう。

部屋を暗くして、スポイトとかで刺激するとうっすらと発光します。係員の方に携帯を渡すとプロっぽい感じで写真を撮ってくれました。
まあこの写真はうれしいけど……夜の北海坑道に行くなら来なくてもいいかなという感じです。

五一據點
海に突き出た岩礁の内部をくり抜いて構築された軍事拠点の遺構です。かつては干潮時にのみアクセス可能でしたが、現在は橋が架けられ容易に訪問できます。

八八坑道
元々は軍事用のトンネルで、高粱酒や老酒の熟成用貯蔵庫として利用されています。中は麹の匂いが結構きつい。
島の中には一見それとわからない現役の軍用トンネルもあり、バイクで走っていると突然 装甲車が出てきたりして驚きます。

媽祖巨神像
夕暮れに合わせて戻ってきました。島の西側の高台にあるため、フェリーで来た時にも目立っていました。高さは南竿の面積にちなんでいるらしい。


北海坑道 (夜)
夜間のボートは19時から。坑道は昼間の営業を終了して閉まっていたので外で少し待ちます。

18時半ごろに中に入れてもらえました。時間があれば坑道を歩いてもう一周しようかと思っていましたが、すでに電気が消えており真っ暗です。
客は30人くらい。19時前に係員の解説が始まりました。中国語のみなので何もわかりませんが、周囲はなんだか盛り上がっています。ピークシーズンだと後ろの写真みたいに一面青く見えるのでしょうか。

ボートに乗り込むとき、小さなオールを渡されます。これで水面をかき回して夜光虫を発光させるらしい。出入り口も遮光されているため、照明が落とされると中は真っ暗です。

オールを動かすとうっすら白く発光しているのがわかります。前の画像のように青く見えるほどではありませんが結構うじゃうじゃといます。光が弱くて写真には写りませんでした。
坑道と夜光虫の静謐な雰囲気に浸る……わけではなく船頭さんの号令で一斉に水かけたり、誕生日の人を祝ったりと賑やかな感じですが結構感動しました。夜だと洞窟内の様子は全く見えないので昼夜二回行ってよかったな。
外へ出ると沖合に漁船の明かりが並んでいます。島の南東側なので台湾側の船でしょう。

明日は隣にある北竿島をバイクで一周します。
