ゴビ砂漠個人ツアー② ホンゴル砂丘の夕日(2025/7/15)

モンゴル

今日はホンゴル砂丘へ向かいます。

ホンゴル砂丘へ

ホンゴル砂丘(Khongoryn Els)は、モンゴル南部ゴビ砂漠に広がる壮大な砂丘地帯です。全長はおよそ180キロメートル、幅は最大で約27キロに及びます。砂丘の高さは300メートル近くに達する場所もあり、砂丘の上から見渡す景色はまさに砂の海のようです。

風が吹くと砂が共鳴して低い音を響かせるため「歌う砂丘」と呼ばれ、訪れる人々に不思議な体験を与えます。周辺には草原や小川も流れており、乾いた砂漠と豊かな緑が共存する独特の風景が広がります。遊牧民のゲルが点在し、ラクダに乗って砂丘を巡ることもできるため、観光と文化体験の両方が楽しめます。

朝焼けや夕陽に染まる砂丘は特に美しく、時間ごとに変わる色彩が訪問者を魅了し、ゴビ砂漠観光のハイライトとなっています。

朝8時ごろユルトでゆったりと朝食をとってから出発。

ユルトの料金は宿泊と朝夕二食で90,000トゥグルグ(約3,600円)。街中のホテルやゲストハウスに比べるとだいぶ安いです。


まずは近郊の町ブルガン(Bulgan)へ。道の脇の小さなガソリンスタンドで給油します。軽油22リットルで74,000トゥグルグ(約3,000円)なので、リットル当たり136円ほど。日本より一割くらい安いでしょうか。

モンゴルでも石油は取れるものの国内に大きな製油所がないためほぼ中国に輸出しており、自国消費はロシアからの輸入で賄っているそう。

目的地まではおよそ4時間のドライブ。途中には町がないため軽食を買い出しします。

地図を眺めていると、荒野を西南西に突っ切るようなルートです。荒野といっても住民や観光客の往来はそこそこあり、10分に1台くらいは対向車ともすれ違います。

これから地平線の先に見える山々を越えていきます。

荒野にぽつんと立つお土産屋で休憩。

山に近づいてきました。目的地である砂丘のさらに先には2,800メートルほどのグルバンサイハン山脈が横たわっており、周辺全体がゴビ・グルバンサイハン国立公園に指定されています。この山はその支脈みたいな感じです。

つづら折りの道を越えた先にホンゴル砂丘とグルバンサイハン山脈が見えました。

ゴビ砂漠のうち砂丘の面積は5%くらいと言われており、他は礫砂漠や荒れ地。他の砂漠と比べると砂丘の割合は少ないよう(地球全体だと砂漠のうちだいたい20%くらいが砂丘らしい)。

砂丘というと円形に近いエリアに広がるイメージがあったのですが、ここは幅がほとんどなく横に長く広がっています。山脈の形に添って吹く強い風によって横に長く形成されたものだそう。

途中、遊牧民の家族が暮らすユルトに立ち寄りミルクとチーズをいただきます。

昼すぎ、砂漠を見渡せるユルトに到着しました。ホンゴル砂丘も夕方がきれいということで、ユルトで昼食をとりしばらく休みます。

荒野-砂丘-山脈とちょっと現実感がない光景。ゲームとかで出てきても「こんな風景現実にはないだろ」と思ってしまいそう。

ホンゴル砂丘の頂上へ

18時前に砂丘へ向けて出発。砂丘にはどこから登ってもいいわけではなく、歩けるエリアは決まっているようです。

30分ほどドライブすると入場ゲートがあり、砂丘の麓の駐車場に到着しました。

麓からは一列になって砂丘に登っていく人々の姿が見えます。というかめちゃくちゃ人いるな。とても数えられませんが200人くらいはいるのではないでしょうか。いままで行ったモンゴルの観光地の中では一番人が多そうです。

運転手によると頂上までだいたい100mくらい。登るのに一時間ほどかかるらしい。

荷物軽めにして行ってみます。麓のほうは多少踏み固められているものの、斜面に入ってからは足首くらいまで砂に埋まります。これはきつい。

頂上から滑り降りるためにソリをもって登る人も。

普通の山道のように歩幅を狭くすると砂に流されて進みません。深い砂の上で足を大きく上げて登るため想像以上に疲れます。

後半は十数メートル登るたびに座り込み、45分ほどかけてようやく頂上に到達しました。頂上からは一面に広がる人跡のない砂丘と、それを美しく照らす夕日が見えます。登ってきてよかった。

反対側に目をやるとやはり幅は全然なく、せいぜい2,3キロくらいでしょうか。反対側に降りても登り返す体力がないので誰も行ってません。

登り終えた人たちは頂上の稜線に座りそれぞれ風景を眺めています。

にしても、これくらいの砂丘でも登るのに一時間弱かかったわけで、昔に砂丘を越えて旅していたキャラバンは大変だっただろうな。

しばらく夕日を眺めて砂丘を降ります。下る時は砂丘を滑り降りるようにして数分です。

夜はユルトに戻ります。敷地には明るい街灯があり、残念ながら満天の星空は見えません。このあたりのユルトも電気がつながっており、シャワーもあって快適です。

明日はヨル渓谷に行ってきます。