今日はウランバートルを一日観光したあと、夜行列車で中国へ向かいます。
モンゴル民族博物館
モンゴル国立博物館は、首都ウランバートル中心部の政府宮殿近くに位置する、モンゴル最大の歴史・文化博物館である。
1924年に創設され、現在の建物は1971年に建てられた。展示は先史時代から現代までのモンゴルの歩みを網羅しており、考古学、民族学、歴史の三部門に分かれている。特に、古代遊牧民の遺物やフン族・ウイグル族・モンゴル帝国時代の出土品が充実しており、チンギス・ハーンの時代を伝える資料も多い。衣装や生活道具を通して遊牧文化の特徴を理解できるほか、20世紀以降の社会変化を示す写真資料も展示されている。
モンゴルの歴史と文化を体系的に学べる拠点として、国内外から多くの人々が訪れている。
10時半ごろにホテルを出て、まずは民族博物館へ。博物館はスフバートル広場に隣接しているので歩いてすぐです。
入館料は20,000トゥグルグ(約800円)、写真撮影は別で30,000トゥグルグ(約1,200円)。写真撮らないと何があったか忘れてしまうのでできるだけ撮りたいんですが、ちょっと高い。

館内は時代別に展示室が分かれています。1Fには先史時代の石器・土器など。岩絵は紀元前1500-300年前のもので、1辺1メートル以上と大きくて状態もいい。タバン・ボグドやゴビとかで野ざらしのものも見ましたが、価値が高いものはこうして保存してるのでしょう。

野ざらしのものは動物とかの対象を単に描いたものが多かった記憶ですが、こっちは狩りの様子とか相互作用があるものが目立ちます。岩絵の典型的な発展パターンとか勉強したいな。

隣はチンギス・ハン以前の石像、石碑などの展示室。展示されているのはほとんどレプリカのようです。カラコルムで訪れたホショ・ツァイダムのクルテギン碑のレプリカもありました。
ダヤン・ヌール(タバン・ボグドの南側)の6-8世紀の石像(レプリカ)。博物館ではこれまで見たものがリンクする楽しさがある一方、新たな謎の遺跡情報を知ると行きたいところがまた増えてしまいます。

モンゴル各地の民族衣装や装飾品。

モンゴル帝国の展示。大部屋ではあるのですが思ったより小さい。この時は知らなかったんですが、チンギス・ハン博物館という別の博物館ができているよう。そっちも行けばよかった。

瓦とかカラコルムの発掘品も展示されていました。変わったデザインの水筒だなと思ったら、元寇の時に日本の海底に沈んでいたものでした。

その後、20世紀、社会主義時代、民主化以降へと変わる展示とづづきます。
モンゴル文字のタイプライター。モンゴル文字は縦書きなので、紙と文字を90度回転させて左から右へ印字し、取り出して元に戻すと縦書きで読めるようにしていたらしい。1946年にはキリル文字に移行したためごく短期間だけ使われていたそう。


モンゴルを訪問した日本の皇室や政治家の写真のパネルも。

国立自然史博物館
モンゴル国立自然史博物館は、ウランバートルのチンゲルタイ地区に位置する自然史を専門とする博物館です。
この博物館は、地質学、地理、動植物、古生物学、人類学といった部門を有し、モンゴルの自然環境と進化史を幅広く網羅しています。
特に注目される展示として、後期白亜紀のタルボサウルス(ティラノサウルス類)骨格標本やプロトケラトプスの卵、恐竜の化石があり、実物標本で展示している点も特徴です。展示動物の剥製(はくせい)や希少な哺乳類、鳥類、鉱物標本なども数多く収蔵しており、モンゴルの自然を学ぶ上で重要な拠点となっています。
地球の歩き方(2020-21)だと恐竜博物館になっています。どうやら、2019年に旧自然史博物館と合併して展示も移ってきたらしい。その後、旧自然史博物館は取り壊されてチンギス・ハン博物館になったよう。

地球の歩き方によると、ここに展示されている化石は国の研究機関から貸与されているものの専門家の監修は入っていないというよくわからない状態です。そんなことある……?自然史博物館と合併してるんだからここも国の機関なんでしょうけど謎すぎます。
化石の展示スペースは広いものの、展示数はゴビ博物館よりちょっと多いくらいです。

モンゴル国立近代美術館
モンゴル国立近代美術館は、ウランバートル中心部のスフバートル広場近くに位置し、モンゴルの近代および現代美術の発展を体系的に紹介する国立美術館です。
設立は1960年代にさかのぼり、国内の主要な画家や彫刻家の作品を多数所蔵しています。
展示内容は20世紀初頭の民族独立運動期に描かれた歴史画から、社会主義時代のプロパガンダ美術、そして現代アーティストによる抽象絵画やインスタレーション作品まで幅広く、時代ごとの社会背景や文化の変遷を知る手がかりとなります。館内では定期的に特別展や若手作家の企画展も開催され、モンゴル美術の現在を体感できる場所としても注目されています。

ここは写真撮影禁止っぽかったので写真はありません。いくつか作品名メモったんですが英語だと全く情報出てこないな……。
その後は「モダン・ノマド」というきれい目なレストランで食事をして、カフェやホテルの共有スペースで夕方まで時間をつぶしました。

この後はウランバートル駅へ移動して国際列車に乗ります。