韓国 仁川から中国 青島行き国際フェリーに乗船 (2025/6/5-6)

最果て探訪

アニョハセヨー。今日はフェリーで韓国の仁川から中国の青島へ移動します。

今回のルート

中国行きフェリーを予約

韓国から中国へのフェリーはいくつかのルートがあるのですが、僕が調べた限り外国人が簡単にWeb予約できるものは限られています。Direct Ferriesから予約できるルートはないですし、運営元のフェリー会社もウェブサイトが韓国語のみだったり、電話予約が必要なものがほとんど。

おそらく一番簡単なのはTrip.comの中国サイト「携程旅行」を使う方法です。Trip.comでは無理ですが、携程旅行を使うと仁川-青島の便が一~二か月くらい前から予約できます。僕は携程旅行をチェックして、4月半ばに今日の便が予約できました(たぶんどこかのタイミングで一か月分がまとめて予約できるようになる)。当然ですが、UIは中国語のみなので翻訳使って頑張りましょう。

乗船クラスと運賃は大体こんな感じです。

クラス部屋タイプ料金(元/円)
エコノミー8~64人の相部屋424元 (約8480円)
ビジネス5~8人の相部屋583元 (約11,660円)
デラックスシングルかツイン871元 (約19,420円)

僕はゆったり過ごしたいので、シングルルームのあるデラックスクラスを予約しました。

フェリーは18:30出港ですが、16:00-17:30ごろには乗船手続きするよう注意書きがあるため、その時間に合わせてフェリーターミナルへ向かいます。

仁川国際フェリーターミナルへ

そろそろソウルから仁川国際フェリーターミナルまで移動します。仁川には国際ターミナルっぽい港が二つあるのですが下のほう。携程旅行で地図が送られてきます。

地下鉄とバスを乗り継いで行く方法もあるのですが、結構時間がかかりそうなので最寄りの地下鉄駅からはタクシーで移動することにしました。

ソウル中心部から向かう場合、フェリーターミナルに近そうなのは1号線の仁川駅(とその手前数駅)か仁川1号線の松島月光祝祭公園(송도달빛축제공원)駅。仁川1号線は地下鉄で大回りしていく形になるので、タクシーなら1号線のどこかの駅から行くのが楽だと思います。

僕はタクシーが捕まえやすそうな仁川駅から行くことにします。

今いる龍山駅から地下鉄で仁川駅へ行き、駅前に止まっていたタクシーで港へ。別の港に行ってしまわないよう地図で認識合わせしました。

タクシーに乗って20分ほどでフェリーターミナルに到着(10,800ウォン、約1,080円)。入って右手に大連や青島など、行先別の船会社のカウンターがあります。

済州行きのフェリーに乗船した時と同じように、カウンターでパスポートを提示してチケットを発券します。最初、係員さんに「予約ないよ!」と言われて焦ったのですが、僕が間違えて大連行きカウンターで手続きしようとしていたせいでした。改めて、青島行きカウンターで無事チケットを発券。

フェリーターミナル1Fにコンビニがあるので、韓国外では使えないWOWPASS、T-money、現金なんかを使い切ることにします。飲み物やお菓子を買って8,700ウォン。それぞれの端数で残り1,280ウォン(約130円)になったので、まあ使い切れた感じじゃないでしょうか。

待合室で乗船までの時間をつぷします。隣で酒飲み始めるグループが。他に席めっちゃ空いてるのに、なぜ隣にくる……。

青島行きフェリーに乗船

17時ごろになり乗船が始まります。このフェリーの乗船の様子をYoutubeでみると結構過酷そうだったので警戒していたのですが、思っていたより人はいませんし、ちゃんと列を作って待っています。その動画は数年前のものなので、それから民度も上がったということでしょうか。

先日乗った国内フェリーとは違って、ここでは乗船前に荷物の保安検査がありました。保安検査は男女別に別れており、乗客は男性の方が多いため女性の方が早く行けそうです。

フェリーターミナルから埠頭へは数百メートル離れており、港内バスで向かいます。

乗船したらフェリー内のインフォメーションカウンターで部屋の鍵をもらいます。外国人の場合、ここで中国入国カードを準備するためカウンターに戻ってくるように言われます。

部屋に荷物を置いてインフォメーションカウンターへ。入国カードは手元のQRコードからアクセスしたWebサイト上で入国情報を入力し、それを中国の入国カウンターで印刷する形でした。韓国人は船内に用意された紙の入国カードを書いていたので、必ずWeb登録が必要なわけではないようです。たぶん船員が韓国語以外で質問対応しないための運用なのでしょう。

僕以外の外国人は欧米人が5-6人くらいで、自転車旅行者も二人いました。

甲板に出て出航を待ちます。出航は18:30。手元の時計で30分を過ぎているのにまだ荷物の積み込みをやっていたのでちょっと遅れるのかなーと思いましたが、よくみたらまだ17:30でした。

いったん部屋に戻ります。デラックスクラスの室内はこんな感じです。少し古びた感じは福岡-釜山で乗ったカメリアラインとそんなに変わりません。海の上だし個室ってだけでデラックスだろ!という感じでしょうか。部屋にトイレシャワーはあります。

部屋でくつろいでいると中国人のおじさんが入ってきました。デラックスクラスでも一人だとシングルユース保証じゃないのか。おじさんの名前はペイさん。

WeChatで翻訳しながら会話すると、ペイさんは僕よりも一回り年上で、韓国にはよく仕事で行くためこの船にも何度も乗っているらしい。行きはだいたい飛行機で、帰りは時間に余裕があれば船にしているんだとか。

少し会話した後 一緒に夕食へ。食事は食券制で、夕食は55元(約1,100円)、朝食は33元(約660円)。船内のインフォメーションカウンターで購入できるそう。

ペイさんはもう食券を持っていたので先に食堂に行ってもらい、僕は一人でインフォメーションカウンターへ。係員さんから食券を買おうとすると支払いは現金のみ。韓国のお金は使い切っているし、中国の通貨は持っていません。困った感を出していたら、係員さんがAlipayで送金してくれたら代わりに買うよ、と言ってくれました。ありがとう……。

食事は簡単なビュッフェ形式です。正直、料金に対しては内容が微妙ですが、国際フェリーでこういうのを食べることに価値があるので経験としてはいいでしょう。

食事が終わるとちょうどフェリーが出航するころでした。

船から眺める夕暮れ。いよいよ明日は中国へ上陸か。

部屋に戻ったあと、ペイさんとたまにWeChatで会話したりしつつダラダラしていると、タバコ帰りのペイさんがビールとおつまみを買ってきてくれました。言葉も通じないし、ペイさんからはコミュニケーション面倒だと思われてるかなーと思って大人しくしてたんですが、心づかいがありがたい。

21時ごろ携帯の電波が届かなくなり、WeChatで翻訳しながらの会話もできなくなったので寝ます。ベッドに置かれたマットレス、中身が板なんじゃないかと思うくらい硬いです。船のおだやかな揺れを感じながら就寝。

青島へ到着

船室ゆっくり眠れましたが、ベッドが堅かったせいで若干腰が痛いです。7時30分ごろ、起きてペイさんと朝食へ。中国に到着するまで船内は韓国時間になっています。

朝食は夕食と同じくシンプルなビュッフェです。夕食に比べて料金が安いのでもっとショボくなるかと思いましたが、それほど変わりませんでした。

船の模型が売ってます。

朝食後は引き続き部屋でダラダラ。9時ごろ、陸地が近づき中国側の携帯電波が入るようになりました。

そろそろ上陸なので時計の時差を修正します。中国は日本/韓国から-1時間。出発から3週間ほどでようやく時差のある国に入ります。

中国時間で10時30分ごろに青島国際フェリーターミナルへ到着しました。

下船のためにフェリー出口へ向かいます。人だかりはできてますが、思ったよりも人は少ないです。乗船時に港内バスが何度も走っていたのでもっと乗っているかと思ったのですが……たぶん50人くらいでしょうか。

フェリーのタラップからターミナルまでは数十メートルの距離ですが、歩かせてはもらえずバスに乗ります。

ターミナルに入って入国審査へ。入国審査カウンターの近くに係員がいて、昨日Web登録した入国カードの印刷を手伝ってくれます。

僕は今回、30日間のビザ免除制度を利用して入国します。ビザ免除だし入国審査も緩いかなーと思っていたのですが、入国カードに残っていた空欄を埋めさせられたり、意外としっかり滞在目的や旅程を聞かれます。一人あたり大体5分くらいはかけているようです。僕は陸路で出国する予定なので予定日のみ記載して出国チケットはない状態でしたが、そこは特に突っ込まれませんでした。

無事入国審査も終わり、二カ国目 中国に入国です!

最果て度評価

最果て感があったスポットを勝手に評価します。観光地としてではなく、最果てスポットとしての評価です。

  • 難易度: アクセス、言語的な困難など到達の難しさ
  • コスト: 到達するまでの金銭、時間的コスト
  • 最果て感: どれくらい最果て感があったか。物理的な隔絶度でなく、僕が感じた果て感で評価

韓中国際航路(仁川-青島)

  • 難易度: ★☆☆
    • 仁川、青島どちらも最寄り駅から近く簡単にアクセスできる。チケットは中国語だがWeb予約可能。
  • コスト: ★☆☆
    • 船室クラスによるが1~2万円程度。
  • 最果て感: ★☆☆
    • 日本を出国するフェリーと比べると異国情緒はある。韓国は間に北朝鮮があるせいでユーラシア大陸のなかでも飛び地のような印象があるので、ユーラシア本土との境界を渡るという意味で少し果てっぽい感じがした。