ロンチェン: 地図に載らないCIAの秘密基地へ

ラオス

サバイディー!今日はラオス秘密戦争時代にCIAが作った極秘の軍事都市、ロンチェンを日帰りで観光します。

ロンチェンとは

ロンチェン(Long Tieng)は、ラオスの中部、サイソームブーン県にある山岳地帯に位置する歴史的なスポットです。

1960年代から1970年代前半のラオス内戦およびベトナム戦争期、この場所にはアメリカの中央情報局(CIA)が極秘裏に建設した大規模な航空基地が置かれていました。

最盛期にはモン族の反共産兵力が集結する拠点として人口は約4万人に達し、当時のラオスで2番目に大きな都市となりました。

機密保持のため地図にその名が記載されることはなく、「世界で最も秘密にされた場所」と呼ばれていました。

ロンチェンへの行き方

ポーンサワンからだと公共交通機関やグループツアーはないようです。

僕は昨日バイクを借りた「Laos Highlander Travels」で日帰り往復のタクシーをチャーターし、料金は4百万キープ(約3万円)でした。

ロンチェンまでは4WDでしか通れない悪路の山道を長時間運転するため、運転手は二人体制となり高くつくようです。

もっとも、実際行ってみたところ(事前情報に比べれば)道はマシになっており、片道三時間ほどで行くことができました。

僕を乗せてくれた運転手もロンチェンには年に二、三回しか行かないそうで、道の変化にはかなり驚いていました。

ですので、運転手一人で往復してくれるところを探せばもっと安くなると思います。

また、この時は知りませんでしたがビエンチャンからのバスもあるとかないとか。

ポーンサワンからロンチェンへ

朝6時半にピッアップしてもらい出発です。

昨日、ジャール平原を観光した時に通った道をしばらく走り、30分ほどで山道へ入りました。

確かにひどい道ですが、いちおう平らにしようとした痕跡はあり思ったよりマシです。

僕が事前に見た動画だと車やバイクの轍で深い溝ができており、とてもまともには走れなそうな感じでした。雨季だったのかな。

8時過ぎに県境となる峠を越え、ロンチェンのあるサイソームブーン県に入ります。

峠道から望むロンチェン。ガスってますが真ん中の山の間にある線が滑走路の遺構です。

峠を下り、三時間ほどでロンチェンに到着しました。

ロンチェンを観光

ロンチェンの中心部に到着。というか滑走路しかありません。

滑走路は立入自由で、ローカルの人がバイクで走って行ったり、みかんの露店が出ていたりと過去の軍事基地とは思えない長閑な感じです。

当時のラオス王国はアメリカが推す右派、ソ連や北ベトナムが推す共産勢力(左派)、そしてどちらにも属さない中立派が激しい内戦を繰り広げていました。

その状態を解決するため、1962年のジュネーブ協定で「ラオスを中立国とし外国軍を完全撤退させる」ことで合意しました。

軍がダメならCIAが民間組織という建前で秘密基地を作って、現地の少数民族であるモン族に戦わせればいいか……ということで造られたのがロンチェンです。

これはアメリカ国民はおろか議会にも秘密だったそう。とんでもないことするな。

(もっとも、北ベトナムも軍を撤退していなかったのでどっちもどっちではあるらしい)

1975年にラオスが共産化しアメリカが撤退したあと、ロンチェンは長い間一般人立ち入り禁止の謎のエリアでした。

2000年代以降、ジャーナリストの潜入や衛生画像によって街の存在が知られるようになり、2015年にようやく外国人観光客への立ち入り制限が解除されたそう。

意外と最近まで東南アジアにこんな秘密の場所があったのは驚きです。

滑走路に隣接して小さな集落があります。ここに4万人もいたとは信じられないな。

当時の家々のほとんどは木や竹組みの簡易な家だったため、長い年月を経て自然に帰ってしまったらしい。

住んでいたモン族の人々の多くは共産政府に帰順したりアメリカに亡命したものの、少数はまだ反政府組織として山中に潜伏していると言われています。

この周辺はラオスの中でも治安が不安定な地域となっており、外務省の渡航レベルもここだけレベル2です。この背景を知るとやるせない気持ちになります。

明日は乗り合いバンでヴァンビエンへ向かいます。