ニイハオ!今日は成都郊外にある三星堆へ行ってきます。
中国の四川省広漢市に位置する三星堆(Sanxingdui)は、紀元前12世紀から紀元前11世紀頃に栄えた古蜀国の中心地とされる遺跡です。1929年に最初に発見され、1986年の大規模な発掘調査によって、2つの大きな祭祀坑から青銅器、金器、玉器、象牙など数千点の遺物が出土しました。この発見は、黄河文明とは異なる独自の青銅器文化が長江流域に存在したことを証明し、中国古代史の研究に大きな影響を与えました。
出土品の中で代表的なものには、巨大な耳と突出した目を持つ「青銅縦目仮面」や、高さ約4メートルに達する「青銅神樹」があります。これらは当時の高度な鋳造技術を示しており、龍や鳥をモチーフにした装飾が施されています。また、表面に文様が刻まれた金杖や、精巧な黄金仮面も発掘されています。現在は遺跡の北東側に三星堆博物館が整備されており、常設展示を通じてこれらの貴重な遺物を閲覧することが可能です。
三星堆博物館のチケット
チケットは事前にTrip.comで予約して約1,530円。
※この記事を書いている26年5月時点では、5日前までにWeChatの「三星堆博物館」サービスアカウントから予約する運用に変わっています。
予約時には午前午後の時間帯を指定する必要があります。僕は6日前の10/12に予約しましたが、予約時点ですでに午後のチケットしかありませんでした。
当時最新の地球の歩き方(2020年版)だとややマイナーっぽい扱いなのですが、その後SNSでバズったりして現在は大人気観光地となっているようです。
成都から三星堆へ
観光客向けの直行観光バスか高速鉄道で簡単に行けます。
- 直行観光バス: 25元、一時間半くらい
- 高速鉄道: 20〜30元(二等)、20分。駅から博物館まで路線バス(2元、30分)もしくはタクシー(15-20元、15分)
直行観光バスが一番安いですがちょっと時間かかるため、僕は高鉄+タクシーで移動しました。
高速鉄道で成都東から三星堆の最寄りである「広漢北駅」まではたった一駅。車内はそこそこ混んでいるのと、一等でも運賃860円くらいなので一等が楽です。
列車はあっという間に広漢北駅に到着。僕が乗っていた列車の乗客はほとんどここで降りました。
まさか、これ全員が三星堆に行くのか……?

駅前には、大量の客待ちタクシーが列をなしています。僕はDiDiでタクシー呼んで16元(約320円)ほどでした。
三星堆博物館
降車場で車を降りて博物館へ向かいます。
建物は思ったよりも大きく、モダンな感じです。殷墟でも思いましたが一スポットでこんな巨大な博物館を構えられるのはすごい。


入り口で音声ガイドを借ります(50元、約1,000円)。デポジットは不要でパスポートを預ける形式です。

入館するとさっそく三星堆のシンボルとも言えるマスクがあります。
目、鼻、耳などが極端に強調され、どことなくプロレスラーのマスクのような感じ。ムキっとしたポーズ取ってるのもレスラー感あります。


殷や周の青銅器とは全く違うな……。
殷や周など中原(黄河流域)では神様や先祖に捧げ物をするための 「儀式の道具(祭器)」 として青銅器を作ったのに対して、三星堆では太陽や鳥などの祈りの対象そのものを 神像・偶像として表現した結果、こうしたユニークな造形が生まれたということらしい。

もっとも、三星堆は完全に孤立した謎の文明だったわけでもなく、独自の文化を持ちつつ中原ともしっかり交流していたことがわかってきているそう。展示されている鼎や玉とかは結構似てるものもあります。
青銅器の鋳造技術も中原由来と考えられています。

一方、金の加工技術は三星堆で独自に発展したもの。鳥のモチーフや金箔のマスクなどが出土しています。

確か殷墟の展示では当時は温度が足りなくて金の鋳造はほとんどされてなかった、みたいな解説があった気がします。
三星堆で金の加工技術が発展したのは長江周辺で砂金が取れたこと、また太陽信仰と金の輝きのイメージが一致していたことが要因として考えられているらしい。

こうした一つ一つのモチーフも特徴的ですが、中には複数のモチーフを組み合わせた巨大な像も。


ゲームで今まで倒した中ボスが悪魔合体して出てきたような感じでアツい。


三星堆遺跡
博物館を堪能したあとは、2kmほど離れた場所にあるという「実際の遺跡(発掘現場)」へ向かうことに。
てっきりバスか観光車があるかと思っていたのですが何もありません。そんなことある……?
仕方がないのでタクシーで移動します。遺跡の前に着くと門が閉まっており、「発掘中のため立ち入り禁止」の掲示が。
中は整備されてそうですし、百度地図ではレビューがついてたので過去には公開されていたのだと思うのですが……入れず残念です。

西城壁跡
せっかくここまで来たからには実際の遺跡も見たいので、西城壁跡という別の場所へ行くことに。
2kmほど田舎道を歩いて向かいます。

途中、当時の埠頭跡が。

西城壁跡。

遺跡っていうか整備された公園という感じです。まあロマンには浸れるのでいいか……。
観光客は誰もおらず、近所の人がカラオケ大会やってました。

この後は成都へ戻り、夜の高速鉄道で黄竜九寨へ移動します。


