青島郊外の労山を周遊 (2025/6/7)

中国

ニイハオ!今日は労山(崂山)を観光します。

青島崂山(労山)は、「海上第一仙山」と称される中国東部の海岸山で、標高1,132.7m。全体が446km²の国家5A級景勝区に指定され、山と海が織りなす絶景と道教・仏教寺院群で知られます。

崂山は紀元前140年に道教霊場として整備され、最盛期には「九宮八寺七十二庵」が点在した聖地でした。中でも太清宮(太清景区)は最古最大の道観で、本殿やステンド彫刻が宋~明朝期の様式を伝え、今も巡礼者を引き寄せます。

景観としては、白波舞う海岸線を背に巨峰エリアの奇岩・洞窟、九水エリアの渓流と滝、海に突き出す石老人といった多彩な地形が魅力。ロープウェイも3路線整備され、空中から海山風景を一望できます。

5A級というのは中国内の観光地評価の最高位(5段階)にあたります。フェリーで同室だった中国の方にもおすすめされたので期待です。

労山へ

労山は地下鉄4号線の終点にあるのでわかりやすく、簡単にアクセスすることができます。

まずはホテルから600mほど歩いて地下鉄青島駅へ。ここから1号線、4号線と乗り換えていきます。

中国で地下鉄に乗るのは初めてです。改札前で手荷物検査をした後、改札ではAlipayで表示されるQRコードをスキャンすれば通れます。こちら、位置情報によって自動的に近くの都市の交通機関カードにリンクしてくれて、同じ方法でバスにも乗れます。

昔は町ごとに乗り方とか決済方法を都度調べていたことを思うと便利になった反面、簡単に乗れるのでちょっとした冒険感は薄くなった気がします。

途中駅(読めない)で1号線から4号線へ乗り換え。乗り換えた電車はまた別の途中駅どまりだったので、途中駅で次の列車を待ちます。労山まで行くのは時間帯によりますがだいたい2本に1本、10分に一度くらいはあるようです。

労山の旅客中心へ到着。旅客中心というのが旅客センターみたいな意味で、たいていはこの中にチケット販売所(售票处)もあります。どこへ行けばいいかよくわからなかったら観光地+旅客中心とか観光地+售票处で地図を調べれば大体解決します。

建物内に自動発券機があったので使ってみたのですが、チケットの種類は選べるものの人数が指定できません。どうも中国の身分証と連動して本人確認+人数カウントを行っているよう。外国人は有人カウンターでチケット購入する必要があるようです。

地球の歩き方を流し読みしているだけだとどう回ればいいのか全然わからなかったのですが、この案内図で全体が理解できました。とりあえず海岸沿いに移動していって、ケーブルカーで登れるところ(仰口、太清)を歩いてみようと思います。

チケットは入場区域によって何種類かに分かれているのため、海岸沿いをめぐるエリア(太清、華厳、仰口)のチケットを購入。一般130元のところ、国際学生証が使えて学生料金で85元(約1,700円)でした。係員さん側で証跡を残す必要があるみたいなので、パスポートに加えて国際学生証を携帯ごと渡すと写真撮っていました。

旅客中心から景区は結構距離があるためバスで移動します。バス代はチケット代に含まれており、期間中なら乗り放題です。

入場ゲートでチケットのQRコードをスキャンして入場します。他の人は身分証をスキャンしてたので毎回パスポートチェックとかあるのかなと思いましたが、どうも身分証とチケットが紐づいているみたいです。外国人はチケットだけを渡せばOKです。

仰口遊覧区

バスは時刻表があるわけではなく、結構な台数が景区内の決まったルートを循環しています。土曜なのでバスにすし詰めにされるのを懸念していましたが、係員さんが乗車人数数えてバスを割りあててくれるので普通に座れました。

僕は混雑が嫌なので旅客中心から一番離れた仰口遊覧区へ行き、そこから戻る形で観光しようと思います(手前側から順番に回っていく人のほうが多いと思うので)。

10時ごろに旅客中心を出発。旅客中心から仰口へは直接行くことはできず、「太清広場乗り換え点」で一度バスを乗り換える必要があります。僕はバスルートが全くわかっておらず係員さんに聞いたりしながら雰囲気で回ったのですが、どこかにバス巡回路の案内あったのかな……。バスの改札口にはどこ方面か書いてあるので個々の路線についてはわかるのですが、わかりやすい全体図は見つけられませんでした。

僕が乗った限り、こんなルートで巡回してます。それぞれ記載の方向のみで、逆方向はありません。

  1. 旅客中心から太清広場
  2. 太清広場から仰口
  3. 仰口から旅客中心

仰口までは海沿いを通っていくので、座席は海側がいいと思います。いい感じの漁村があり、ホテルや食堂も結構あったので泊っていく人も多いようです。きれいな建物も見え、別荘地にもなっているのかもしれません。

漁村には当然普通に住んでいる人もいるので、一般の路線バスも走っています。路線バスのほうが停留所は多いので、漁村とかで泊まりたければ路線バスを使う感じなのでしょう(たぶん運賃は普通にとられる)。

旅客中心のほうからは車で入れなそうなので車乗り入れ禁止かと思ったのですが、展望台など観光スポットにはかなりの台数の車が停まっています。住民だけでなく宿泊客も車で入れるとかそういうルールなのかな。

11時ごろに仰口の停留所へ到着しました。

仰口は登山道に沿って観光スポットが点在しており、ロープウェイでも往復できます。僕は登りをロープウェイ、帰りは歩いてみることにしました。ロープウェイのチケットは片道35元です。

岩に字が掘られているの、中国に来た感があります。

ロープウェイを降りて100mほどで「觅天洞(べきてんどう)」という岩窟?にたどり着きます。ここの登りはほぼ階段なんですがギリ休憩なしで歩けるくらいで結構きつかった。南山に登った時に薄々気づいてはいたんですが、階段が全然登れなくなってます。

觅天洞は普通の洞窟ではなく、岩と岩の間の細い通路を抜けて登ってくような道になります。道は狭く、登りにくい階段もあるので結構渋滞しています。抜けるのにしばらくかかりました。

抜けてさらに少し上ると天苑という展望台に着きます。スポットの名前がいちいち格好いいんだよなあ。ここからはビーチが見渡せて気持ちがいいです。

12:00ごろから下山します。人が多いのであまりスピードは出せません。中国人は広がって歩くしそれぞれが道をふさぐように立ち止まって会話を始めたりしますが、そういう習性なんだと思ってあきらめましょう。まあ日本の高齢者も似たようなものか。ロープウェイの駅を越えれば一気に人が減って歩きやすくなります。

45分ほどかかって最初のバス停へ戻ってきました。

太清遊覧区

来た時と逆のルートで戻ります。太清遊覧区のロープウェイがある「太清索道」停留所で降りようと思ったのですが、間違えて乗り過ごしてしまいました。

バスは経路上の停留所では乗車口の場所で止まるわけではなく、乗車口の手前で降車客を下ろし、乗車口まで動いて行って乗客を乗せるため、別のバス停だと思ってぼーっとしていると乗り過ごします。

次のバス停「八水河」で降りますが、上の図の通り「八水河」からロープウェイ入口への直通バスはないため、また太清広場で乗り換えて「太清索道」まで戻ります。

少し小腹が減ったので烤肠というフランクフルトみたいなの食べます。10元(200)円。街中だと数元の屋台もあるので観光地価格です。

ロープウェイで途中まで上がり、残りは登山道を歩いていきます。30分ほど歩いて明霞洞という観光スポットへ。中は祠みたいになっていました。

ここから徒歩でも下れるのですが、ちょっと疲れたので帰りもロープウェイにします。明後日に別の山を登るつもりなので、ここであまり疲れをためたくない。

どちらも良かったですが、個人的には仰口のほうが視界が開けていて眺めは好きです。太清は徒歩下山ルート上にいくつか廟があるようなので、そういうのが好きな人にはいいかもしれません。

バスで旅客中心まで戻り、地下鉄でホテルまで帰ります。

帰り道には中山路で賑わっていたワンタン屋さん「琴島順天」へ。青島を中心に店舗を展開しているらしい。ワンタンと小皿とかのセットと飲み物で31元(約620円)。

青島周辺には道のいたるところにビール売りの屋台があります。せっかくなんで一杯飲もうと「一厂生啤(工場の生ビール)」を頼みました。一杯20元(約400元)でボトルみたいなのに詰めてくれます。

明日は高速鉄道で泰安へ移動します。