韓国最南端 馬羅島(マラド)へ (2025/5/19)

最果て探訪

アニョハセヨー。今日は韓国最南端の島 馬羅島を観光しました。

馬羅島(マラド)は、韓国最南端に位置する小さな島で、済州島の南西約11kmにあります。行政的には済州特別自治道西帰浦市に属します。面積は約0.3平方キロメートル、人口はわずか数十人で、主に漁業や観光が主産業です。島には韓国最南端の灯台があり、美しい海岸線と絶壁、自然景観が魅力です。また、馬羅国寺という小さな寺もあり、信仰の地としても知られています。観光地としても人気で、フェリーで済州本島から訪れることができます。

馬羅島へ

馬羅島へは済州本島から船で行くことができます。

調べてみると、ツアー船を運行しているところが二社あるのですが、どちらも韓国語サイトのみ。翻訳使っても韓国外クレカで決済できなかったりでうまくいきません。仕方がないので、周辺を観光しつつ直接行って聞いてみることにします。

フェリーターミナルは島の南西にあります。あまり早く行っても空いていないと思われるので、島の南側を少し観光したあと、10時か11時くらいにターミナルに着けるようにしたいと思います。

それまでの時間、行ってみたかった大浦柱状節理帯へ。ルート検索ではバス一本では行けず、何度か乗り換えをはさむことになります。うまく時間も合わなそうなので、近くまで行ってあとは歩くことにします。

まずは801番のバスに乗ってHoesu village hallまで。7:40ごろにバス停に到着。ここから大浦柱状節理帯へは3kmほどの道のりです。

9時の開園に対してちょっと早過ぎたので、どこかカフェでもやってないかなと寄り道しつつ進みます。

アフリカ館……?観光客が多いせいか、謎のミュージアムが結構あります。

結局どこも空いてなかったので、大浦柱状節理帯へ向かうことに。30分ほど待って入園します。海岸に展望台が作られており、一帯が見渡せます。

思ったよりも早く観光し終わったので、近くにある天帝淵の滝へ。済州島にはオルレという古道がトレッキングルートとして整備されており、柱状節理から滝までの一部はオルレのルートになっています。

せっかくなのでオルレを歩いて行ってみることにします。

歩き始めた時はあまりちゃんと考えてなかったんですが、滝があるってことは当然高低差もあります。しかも天帝淵の滝は3連続の滝からなっているので、上り坂をしばらく歩くことになります。

思ったより時間がかかりました。

第一の滝。水の深い青が綺麗です。この滝はほぼ枯れていて、雨が降った時だけ見えるそう。裏にうっすらと水が流れています。

第二の滝へ。普段なら、第一の滝から遊歩道で直接来れるようなのですが、工事中のため一度上まで登り返してから降りてきました。

そろそろフェリーターミナルのほうに向かいたいので、第三の滝はギブアップ。第三の滝については、お年寄りや子供はきついかも、みたいな注意書きがあるので、少しハードなルートのようです。

また15分ほど歩いてバス停へ。少し待ち時間があったので、近くのカフェでカフェモカを飲んで休憩。

500番バスでフェリーターミナルへ向かいます。30分ほどバスに乗って、11:00過ぎにターミナル到着。

カウンターでは英語が通じ、次の便13:50のチケットが購入できました(21,000ウォン≒約2,100円)。チケット購入にはパスポート必要です。

チケットは往復セットで、往路の時間に合わせて復路の時間も決まります。島までは30分ほどかかるため、僕が乗る13:50の便だと1時間半ほどの滞在になります。

時刻は11:00すぎ。乗船までまだしばらく時間があるので近くを観光します。

事前に調べておいた行きたいスポットへのバス時刻を調べて、今回は沙渓海岸へ行くことに。フェリーターミナルから海岸まで直接行けるバスもあるのですがかなり頻度が少ないため、今回は海岸近くの幹線道路を通るバスに乗り、残りは歩くことにします。

ターミナルから251番のバスに10分ほど乗ってSagye-ri Officeのバス停でおります。ここから海岸までは徒歩で10分くらいです。少しかすんでますが、山房山がきれいに見えます。

ビーチに着きました。海風が涼しい。泳いでいる人はいませんでしたが、岩場で映え写真撮ってる人で賑わっていました。

また少し歩いてバス停に戻ります。バスが来るまでコンビニでコーラを買って飲んでいたのですが、「ついさっきまで存在も知らなかったバス停に今はいて、その気になればどこへでも行けるんだなあ」と感慨に耽っていました。

12:40ごろにフェリーターミナルへ戻ってきました。

まだ時間があるのでターミナル近くのカフェへ入ります。パンとアイスコーヒーで11,000ウォン(約1,100円)。クオリティに対してちょっと高いと思ってしまったのですが、こんな雰囲気のいいところでのんびりできてこの金額なら安い!と気持ちよくお金を使えるようになりたいものです。

馬羅島を観光

フェリーの乗船時刻になりました。このフェリー、繁忙期はかなり混むようなのですが、この日の乗船率は2〜3割といったところ。この時期なら予約しなくても当日にターミナルへ行けば乗れそうです。

馬羅島に向かっていざ出発!

島が見えてきました。来る前は、済州から30分ほどだし、そんなに最果て感はないかな……と思っていましたがこれはいいかもしれません。

水は結構きれい。

馬羅島も火山島で、周囲はちょっとした崖になっています。

上陸します。

一周4kmほどの小さな島です。対岸に済州が見えていますし絶海の孤島というわけでは全然ないですが、小さくて崖に囲まれていて草が生い茂っていて孤島感はあります。

町の中心部。といってもコンビニや数件の食堂があるだけです。

小学校やお寺、教会なんかもありました。

韓国最南端に到達です。

島の片隅には馬羅島の伝説にちなんだ祠があります。

このシャーマンの祠には、**애기업개(エギオプゲ、済州方言で「赤ん坊の世話をする人」)**にまつわる悲しい伝説が伝えられています。

昔、モスルポ(現在の済州島南西部)の海女たちが、赤ん坊を連れた少女「エギオプゲ」とともに馬羅島に渡り、海産物を採っていました。ところが、食料が尽きてモスルポに戻ることを心配していたある晩、一人の海女が夢を見ます。

その夢で彼女は、「もしエギオプゲを連れて帰らずに島を離れなければ、他の海女たちが大きな危険に遭う」と告げられました。仕方なく、彼女たちはエギオプゲを島に残すことを決め、彼女に「お使いを頼む」と言って送り出し、自分たちは船で帰ったのです。

翌年、彼女たちが再び海産物を採りに馬羅島を訪れると、エギオプゲの白骨だけが残されていました。彼女は、みんなが帰ってくるのを待ち続け、飢えと孤独の中で亡くなっていたのです。

悲しみにくれた海女たちは、彼女を供養するためにこの祠を建て、以後、毎年一度の供養祭を行うようになったといいます。

今の価値観で考えるのはよくないですが、そりゃこんなとこに取り残されれば死ぬでしょ……と思ってしまいました。

あっという間に帰りの船の時間になりました。1時間半だとのんびり島を1周してちょうどいいくらい、食事とかするならちょっと急がないとだめそうです。

済州へ帰る

済州本島に帰ってきました。

ちょうどフェリーターミナル前から新済州へ向かうバスがあったので乗車します。最初はがらがらだったのですが、途中で通勤通学の人達も乗ってきて、最後は立ち乗りになる人もかなりいました。1時間ほどで新済州に到着です。

夕食はホテル近くの「かめかつ」へ。名前の通り日本風のとんかつ屋です。とんかつ定食12,000ウォン(約1,200円)なので、日本食といっても特別高い感じではないです。ヒマラヤ岩塩ぽい塩がおいてあったので、それだけで満足です。

最果て度評価

最果て感があったスポットを勝手に評価します。

  • 難易度: アクセス、言語的な困難など到達の難しさ
  • コスト: 到達するまでの金銭、時間的コスト
  • 最果て感: どれくらい最果て感があったか。物理的な隔絶度でなく、僕が感じた果て感で評価

馬羅島

  • 難易度: ★☆☆
    • 済州からバスとフェリーで日帰り可能
  • コスト: ★☆☆
    • 済州からの交通費だけなら3,000円程度
  • 最果て感: ★★☆
    • 観光地化はされているが、島の小ささ&島民の少なさで孤島感は結構ある