大同古城内の古寺を観光 (2025/6/22)

中国

ニイハオ!今日は大同市内の大同古城を観光しました。

今日明日の予定

朝起きると、昨日よりは良くなっているもののまだ本調子ではなさそう。朝食はすぐ近くのKFCで軽く食べて、昼前まで休みます。

今日やりたいことは次の町へのバスチケット予約と大同郊外にある雲崗石窟の観光です。

昼前になって雲崗石窟へ行くためのチケットを調べてみると、前日予約が必須で当日券はないということがわかりました。つまり今日は行けません、これはやらかしたか……。

もともと、明日はさらに遠くにある恒山へ行こうと考えていました。明日一日だけで雲崗石窟と恒山の両方に公共交通機関で行くのは時間的に難しそうです。

仕方ないのでどちらかを諦めようかとも思いましたが、ここで数千円ケチるのも意味わからないな、と考え直し、明日はタクシーをチャーターして両方回ることにしました。

ということで、今日はバスチケット予約と大同市内の観光にあてることにします。

予定が決まったので昼食をとりに近くの麺屋「小南街削面」へ。麺だけだと小盛りで9元からと安めです。この店、地元の有力者(店?)みたいな感じで何かの副会長をやったとか表彰されたとかの旗が店内に飾ってあります。

店員に「何かトッピングするか?」と聞かれたのでおすすめをお願いしたら、麺大盛り11元に角煮12元、肉団子4元で計27元(540円) になりました。日本のラーメンの感覚だとトッピングが本体価格を超えることはそうそうないと思いますが、メニューに定価も書いてあるのでこんなもんなんでしょう。

角煮は麺より高いだけあって確かに美味しかった。コショウっぽい調味料が結構効いています。スープというかタレは醤油というか油そばっぽい感じ。麺に乗っているナッツはちょっと消化が不安です。

バスチケットを予約

大同の次は二連(エレンホト)というモンゴルとの国境の町まで移動します。大同から二連までは郊外バスがあるようなのですが、運行時間や頻度がよくわかりません。

オンライン予約もできないため、ターミナルまで行って直接チケットを買うことにします。バスターミナルは昨日到着した大同南駅のすぐ隣にあり、タクシーで17元(340円)。体調が良ければ昨日駅に着いた後にチケットを買えたんですけど仕方ない。

バスターミナルは見た目大きくきれいですが、中は店もなく人もほとんどおらず閑散としています。

発音が通じるか不安なので、係員さんに日付と行き先が書かれた紙を見せてチケットを買います。二連までは138元(約2,760円)て、聞いた感じ毎日運行しているよう。これで国境まで行く算段はつきました。

大同古城を観光

次の町への足も確保できたので、あとは大同市内を観光します。

大同は紀元前4世紀、戦国時代に趙の要塞「平城」として始まり、北魏の時代(398年)には都として定められ、政治・文化の中心地として栄えました。北魏は仏教を積極的に取り入れ、世界遺産である「雲岡石窟」が造営されたのもこの時期です。

唐・宋・元・明・清の各時代にも軍事的な要衝として重要視され、特に明代には堅固な城壁が築かれました。

大同市内の観光地は、大同古城という城壁内に集中しています。

古城は日中戦争で破壊されたものを再建しているのですが、当時の復元ではなく観光客向けに新しく再構築されたものだそう。それはもはや古城じゃないのでは……?

ということで、今日は大同古城の観光スポットをいくつか回ってみます。

華厳時

まずはバスターミナルから華厳寺までタクシーで向かいます(23元、約460円)。

大同の華厳寺は、遼代の1038年に創建され、北中国における華厳宗の中心寺院として栄えました。寺院は東西二つの区域に分かれ、とくに西華厳寺の大雄宝殿(約1056年建造)は中国最古級の木造建築の一つです。堂内には遼代の仏像や彩色塑像、壁画が現存し、当時の高度な仏教芸術がうかがえます。また、清代に再建された東華厳寺の蔵経楼も見どころで、貴重な仏典を収蔵していました。

入場料は50元、国際学生証で25元(約500円)でした。

ここでは脇侍菩薩像が有名で、東洋のヴィーナスと言われているそう。一通り回ってみたのですがそれっぽいものが見つけられません。ネットでどの建物にあるか調べて戻ります。

下華厳寺という南側の区画の薄伽教藏殿の中、3組の仏像のうち、左側右手前の脇侍だと思います。仏像だけでなく、建物(薄伽教藏殿)自体も創建時のままだそう。

これ、特に案内とかもないので何も知らないと見過ごしますね……。造詣の深い人だと.普通に眺めてるだけで「すごい美しいのいる!」って気づくものなんでしょうか。

九龍壁

大同の九龍壁は、明代の1392年に造られた中国最古の現存する九龍壁で、明の太祖・朱元璋の第十三子・朱桂の王府の前に築かれました。全長45.5メートル、高さ8メートルの巨大な壁には、色鮮やかな琉璃瓦で九頭の龍が躍動的に描かれており、雲や波などの装飾も精緻です。これは権威と吉祥を象徴する建築であり、北京の九龍壁よりも早く、保存状態も良好です。

入口にゲートはありますが、無料公開中!みたいなことが書いてあり入場無料でした。

紫禁城のガイドさんによると龍も九も皇帝をあらわすものなので、すごくやんごとない壁ということでしょう。

もともとは王府の門の前に建っていた壁(照壁)で、風水的に邪気を寄せ付けないとか建物の美観・権威付けの意味があったよう。

善化寺

善化寺は唐代に創建され、現存する主要建築は金代(12世紀)に再建されたものです。寺院の中心には金代の大雄宝殿があり、中国現存の金代木造建築として非常に貴重です。大雄宝殿は三間三戸の構造で、内部には当時の仏像や彩色塑像が保存され、荘厳な雰囲気を今に伝えています。境内にはまた、天王殿や鼓楼などが整然と配置され、古代の伽藍配置を色濃く残しています。

三聖殿は金代(1168年)の再建で、「華厳経」に基づく三尊が祀られている。

大雄宝殿内の五宝如来。両脇には二十四諸天の像があります。こういうの、僕は後から気になったものを調べてるんですが、モチーフ知ってればその場でもっと楽しめるんだろうなあ。

ちょっと暑いのでタクシーで帰ります。降りたところで喧嘩みたいな怒鳴り声が聞こえて目を向けると、おじさんたちがボードゲームで白熱していただけでした。事件性がある叫びだったのでちょっと焦りました。

ライトアップ

夜はライトアップを見に再び古城へ。夕方は涼しいため散歩がてらホテルから歩いていきます。

中心部は非常に賑わっており、観光客向けの街(仿古街)としてはかなり成功しているんじゃないでしょうか。

少し外れると人通りが落ち着いたところも。

明日は恒山と雲崗石窟を観光します。